🌿しきみとさかきの違いとは?仏事と神事で使い分ける意味

お供えやお参りのときに使われる「しきみ」と「さかき」。
どちらも緑の葉をつけた枝物ですが、実は使う場面や意味がまったく違うのをご存じですか?
ここでは、その違いをわかりやすくご紹介します。
🪷しきみ(樒)とは? ― 仏さまにお供えする木
しきみは、仏教で使われる植物です。
お墓やお仏壇に供えられている枝物がしきみで、
お線香やお花と一緒に供えるのが一般的です。
特徴
- 常緑樹で、葉には強い香りがあります。
- この香りには、悪臭を消し清める力があると考えられています。
- 実は有毒で、誤って食べると危険です(観賞・供養専用)。
使われる場面
- 仏壇やお墓へのお供え
- 法要・お盆・お彼岸などの仏事
つまり、しきみは仏さまにお供えする清らかな木です。
⛩️さかき(榊)とは? ― 神さまにお供えする木
一方のさかきは、神道で使われる植物です。
神棚や神社の祭壇にお供えされ、「神の木」と書くように、
神さまと人とをつなぐ神聖な木とされています。
特徴
- 光沢のある濃い緑の葉が特徴の常緑樹
- 「栄える木」→「さかき」とも言われる縁起の良い名前
- 神棚や祭壇を清めるために、左右一対で供えるのが習わしです
使われる場面
- 神棚へのお供え
- 神社の祭事・お祓い
- 地鎮祭や新年の神事など
つまり、さかきは神さまへの感謝や祈りを捧げる木です。
💡豆知識
見た目がよく似ているため、花屋さんでも「どっちがどっち?」と聞かれることがあります。
見分けるポイントは「香り」。
葉を少しちぎってみると、しきみはツンとした独特の香りがあります。
一方、さかきにはほとんど香りがありません。
🕊️さいごに
仏さまには「しきみ」、神さまには「さかき」。
それぞれの意味を知ると、お供えの心もより深くなります。
大切な場面では、正しい枝を選んで気持ちを込めてお供えしましょう。


